蕁麻疹で皮膚科にいっても、「体調が悪いとでることもあるし、季節の変り目で出る人もいるし、この手の蕁麻疹は原因不明なんですよね。とりあえず抗ヒスタミン剤だしておくので様子見てください」と言われる方は多いと思います。
でも「原因不明」で何の病気かわからないって不安じゃないですか?とくにチクチク、ピリピリ、毎日全身に耐え難い痛みを伴う蕁麻疹なのに、そんなこと言われたら御先真っ暗ですよね。
ということでこの記事では、筆者の体験をもとにコリン性蕁麻疹の症状を説明することで、自身の蕁麻疹がコリン性蕁麻疹の可能性があるのか自分で初期的に判断する材料になったら良いなと思い書いています。
自分が「もしやコリン性蕁麻疹?」と分かると、難治な蕁麻疹であるとわかる一方で、戦っているのは自分だけでないとわかり少し安心できます。また症状を抑える対処法や治療法もある(効くかどうかは個人差がある)ことで希望も見えますので、少しでも思い当たる方は是非よんで頂けたらと思います。
(※但し、当ブログは医者が書いたブログではない為、医学的見地に基づいているわけではありません。自身の体験と各医者から聞いた事、論文内容、他の方の闘病ブログ・Twitterなどを参考に個人的見解を綴っていますのでその点予めご了承ください。)
コリン性蕁麻疹の症状
端的にコリン性蕁麻疹の症状の特徴は、
- 全身がピリピリ、チクチク痛痒い
- 小粒の赤い発疹(紅斑)がでる。(小粒が繋がって大柄になる人もいて個人差ある)
の二点です。
①の痛みのイメージは、私のケースでは、生け花で使う剣山で、血がでない程度に継続的に10分ほどつつかれた痛みといった感じで、痒みよりもまさに痛みがあり、ピリピリと弱い電気ショックを当てられているそんな痛みです。自身で耐えうる最大の痛みを10とすれば、3~5程度の痛みですが、意識すると強くなったり広範囲に広がったりして全身悶える感じになります。通常痛みは5分~10分程度ではひくので、なんとかそこを耐え忍ぶという感じです。
②の発疹については、私は人目が気になるほど赤くはなっていないですが、人からは赤いと言われます。地図のような蕁麻疹というよりは、小粒の斑点が無数にでるというのがこの蕁麻疹の特徴です。
コリン性蕁麻疹が発現する身体の部位
痛痒さがでる部位についてですが、腰の上の背中のあたりが最も頻出し、痛み度合も最も激しいです。そのほか、腕(上腕三頭筋)の外側、手のひら・手の甲も結構ピリピリするほか、首や胸、ふともも外側やすね、足の甲もピリピリします。ただし、不思議なことに汗をよく掻くところ、例えば腋の下や額は殆どでることはないです。
一方で、発疹が出る部位は、上記の痛痒い場所とは重なりつつ少し異なっており、腕の内側、胸や首、太もも外側あたりです。私の発疹の赤みはそれほど濃くないですが、他の方の中には色が濃く外を歩けない方もいるほか、色は全くでない人もおり、ここは特に個人差があります。膨疹(腫れ)が出るかどうかは、私は相当熱いお風呂に入った時に腫れることはありますが、普通に生活している中では(痛痒みがでたりしても)殆ど腫れることはないです。
コリン性蕁麻疹はどんな時に症状がでるか
では、その症状がいつそれがでるのかといえば、、、
- 寒い日に温かいビル・部屋に入った時
- 運動開始時
- 熱いお風呂に入って5分、あるいは、サウナに入って2分
- 緊張した時
- 唐辛子のような辛い料理を食べた時
が主な発症タイミングです。①~⑤それぞれの事象が発生し、身体が暑さを感じると約2~5分後に不快感とともに背中や腕、太ももの外側あたりからピリピリしてきます。その後身体の暑さがそのままだとピリピリが全身に広がっていきます。
私の場合、①は建物内の暑さに依存して発生したりしなかったりするものの、発生するときはゆっくり身体があったまった分持続力も長く、ピリピリ30分以上続くこともあり最も不快でした。とくに冬のショッピングなどが最悪で百貨店に入るごとにピリピリが発生して悶えていました。逆に寒いところへ移動すれば症状はなくなる為、すぐに外に逃げていました。
②は5分以上の運動をすると100%の確率で発生しますが、10~15分を超えると汗が出始め、それとともに殆どピリピリの痛みはなくなります(発疹は引き続き残りますが)。出始めが乾いたピリピリ感で刺激も強く、徐々にピリピリではなく、たまにピリとなる程度になって、そのうち殆どなくなる感じです。ピリピリした箇所をさすると痛みが一瞬和らぐ為、運動時は特に最初の5~10分はさすりさすりして対処してました。運動後、その日のうちはピリピリは出やすい状態で些細なことでもピリっとしますが、強いピリピリでなくすぐに消えるものでした。
③は熱い風呂に入れば100%の確率で5分でピリピリが全身を襲ってきますが、これも運動と同じでさらに5分もすれば痛みがさーっとひいていきます。サウナだと2~3分でピリピリしますが、暑さが激しいためか引くのも早くプラス数分も入っていれば痛みが引いていきました。②もそうですが、この状態まで到達してしまえば特に不快感は殆どなくむしろ汗を掻けることが気持ち良いことから、運動や暑い風呂を避けずにこれまで続けてきています。
④の緊張時は、これはいわゆる冷や汗をかくような緊張時にピリピリが発症します。英語苦手で米国に留学していた20歳の頃は英語を話すたびにピリピリしてました(これが原因だったのではと思っています)。英語でプレゼンしたり自分の意見を求められたりしたとき、地獄でした。最近でも、百貨店等で店員に物を聞いたりして教えて貰ってる時も、そもそも暑さで出やすくなっているところに緊張が重なり激しい痛痒みが発生しました。
⑤は辛い物を食べて汗を掻くような時にピリピリ症状がでることがありました。避ければよいのでしょうが、辛い物が大好きで耐えながら食べていました。ただ、食べ物から来る場合それほど持続性はなく、食べ終わる頃にはピリピリの痛みも消えます。
最初は温熱性の蕁麻疹かと思いましたが、発汗時に引き起こされる蕁麻疹があることをしりコリン性蕁麻疹と認識するに至りました。では季節でいえば汗の出る夏が辛いのかといえばそうではなく、夏のようにずっと汗が出続けている場合には、あまり激しい痛痒みも出ず、冬のように寒い時に身体が温まり汗が出る場面で頻繁に症状が出ます。特に毎年10~11月頃から症状が酷くなり汗が出続ける6月まで続きます。
まとめ
病気になった人以外は殆ど耳にすることもなく、皮膚科の先生も原因不明として扱われるコリン性蕁麻疹の主な症状、身体のどこに発症するのか、発症タイミングについて紹介しました。
ここに記載した症状と似た症状がでているのにも関わらず皮膚科で不明瞭な回答しか得られなかった方は一度コリン性蕁麻疹の可能性を疑ってみてください。
コリン性蕁麻疹とわかることで自身の治療法や改善方法に少しでも早くたどり着けることを祈っています。