入院

【入院治療の全貌がわかる!】特発性後天性全身性無汗症(AIGA)の入院録②

入院

【入院検査の全貌がわかる!】特発性後天性全身性無汗症(AIGA)の入院録①」の記事に引き続き、今回は3日目午後以降(※)の治療内容、効果、その後の経過について書きたいと思います。

AIGAの治療として有効と言われる「ステロイド・パルス療法」と聞いて、「ステロイドって大丈夫なの?」と思う方もいると思いますが、実際のところ、よくわからないけど皆が危ないと言ってるので、なんとなく怖いという方も多いと思います。

何も知らずに心配するよりもまずは治療の実施方法、副作用を知り何がリスクかを理解した上で判断することが大事と思います。

ステロイド・パルス療法はAIGAの人だけでなく、他の皮膚病や自己免疫疾患の方にも使われる治療法なので、これからこの治療を受ける方や治療を検討される方の参考となればと思いますので、良ければ最後までお付き合いくださいませ。

ステロイド・パルス療法の実施方法

①ステロイド・パルス療法とは

まず最初に、「ステロイド・パルス療法」という治療について簡単に触れますが、この治療はざっくり言えば、3日間連続で濃度の高いステロイドを点滴で投与することで、ステロイドがもつ「炎症やアレルギー反応を抑えたり、身体の過剰な免疫反応を抑制したりする作用」を利用して治療を行うものです。

そもそも”ステロイド”とは、(筆者も今回治療を受けるまで知りませんでしたが)実は人間の身体の中、腎臓の上端にある”副腎”で作られる副腎皮質ホルモンの1つで、様々な代謝など身体を維持するために重要な役割を担っているものです。このステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したりする作用がある為、様々な疾患の治療に使われているわけです。

AIGAの患者も、これまでにこの治療により全身から発汗できるようになり、コリン性蕁麻疹の発疹も減少したケースがあることから、有効な可能性があるということで使われています。(ただし、効かないこともあり個人差があるようです。)

②実施方法

続いて、実際の治療の実施方法ですが、筆者のケースでは三日間連続で毎日、ソル・メドロールというステロイド製剤1000mg(=1gです)を点滴でゆっくり(約1時間程度で)投与するものでした。

点滴は静脈注射で、担当の看護師さんが「いい血管で刺しやすいです笑」と言いながら、さくっと針を刺し、点滴の管を通し、点滴パックをセットアップさせ投与を開始しました。あとは1時間待ってれば終わりますと言われ看護師さんは去っていきました。

この投与自体は基本的に痛みもなく、全くのストレスフリーでしたが、点滴の管を通したところがずっと痛くて、点滴投与中も動くのは全く問題ないと言われたのですが、何もする気がおきずベッドの上で片手で携帯見て時間が過ぎるのを待っていました。

1時間たって点滴が終わり、点滴の管は翌日も使うのと、何度も針で刺すのは痛いのでそのままにしておきますね、と言われたのですが、じんじんとする痛みが継続的だったので、点滴後すぐに抜いてもらいました。ただ二日目、改めて管を通しても、やはり管が入っている感覚がじんじん痛く、慣れるかと思ったら一日中痛くて、どうやら筆者は痛みに弱いのか、血管が痛む体質みたいでした。

二日目は点滴の管をそのまま残して貰ったのですが、数時間経っても痛いので、途中からでも抜いて貰おうかと思いましたが、二日目の静脈注射の際、(看護師さんが少し失敗して?)血がシーツに飛び散ったのを見て、点滴針を何度も刺して貰うのにもリスクがあるなと思い管は刺したままにしました。何事も絶対はないのでこれから受けられる方はご自身の痛みととれるリスクでご判断ください。

ちなみに余談ですが、点滴投与の時、血管に刺さっているのは針ではなくチューブの管なんですね。あまりにもずっとじんじん痛かったので針がどこかにあたってるのではと思って調べたら、針でちくっと穴を開けるものの、針は抜いてチューブに切り替わるようにできているようで、実際に血管内に残るのは柔らかいチューブの管と知り少し安心しましたので、皆さんにも共有しておきます。

治療とはいえ点滴のみなので、処置は全て看護師さんで、先生は点滴後にたまにきて体調はどうですかと聞くのと、検査で切った皮膚生検の傷跡の確認のみでした。検査が結構色々あっただけに治療は拍子抜けした感じでした。

 

ステロイド・パルス療法の副作用について

①副作用について

ステロイド投与による副作用についてですが、事前の説明で副作用についてかなりの説明がありました。筆者もステロイドについては殆ど知識がなかったので、様々な疾患に有効なのに、ステロイド剤を皆が避ける理由をようやく理解しました。「副作用のオンパレード!」というのが率直な感想でした。

具体的に挙げると、
1.免疫力が落ちるので感染症リスクが高まること
2.血糖値が高まるリスク(糖尿病リスク)
3.高血圧リスク
4.血清コレステロールが上昇することでの動脈硬化リスク
5.消化性潰瘍リスク
6.骨粗鬆症リスク
7.骨壊死リスク
8.顔が真ん丸になるムーンフェイス症や身体が丸みを帯びる中心性肥満リスク
9.白内障・緑内障リスク
10.精神症状リスク(躁鬱、不眠等)

あたりが主な副作用とのことでした。
※ここでは副作用について詳細は書きませんが、下記等色々な医療系サイトに記載ありますのでそちら参照ください。
http://www.twmu.ac.jp/NEP/steroid.html
https://medipress.jp/doctor_columns/357

ただ、先生によれば、これらの症状がでるのはステロイド剤を長期間服用した場合(※)が多く、今回のように三日間集中の投与では症状がでることも少なく、出たとしても四日目以降は薬効が切れるに従い症状も減っていき、最終的にはなくなるということで後遺症リスクはあまりないものと理解し、治療に臨むことにしました。

※:長期間にわたりステロイドの薬を服用する場合には、様々な副作用が出やすいのでよくよく注意が必要とのことでした。ただ、その場合でも定期的に検査をして数値に変化があれば、すぐ対処するようなやり方をとるとのことでした。

②実際に起こった副作用について

点滴投与したその日でいえば、全体的なけだるさ、不眠、しゃっくり、目のしょぼしょぼ感、唇の渇きあたりが発生しました。しゃっくりは先生からの説明に入ってなかったものの結構酷く、上記で紹介したサイト等をみると、男性に発生しやすい副作用として記載されておりました。

先生にも告げましたが、しゃっくりで何か問題が引き起こされるわけでもないので特に処置もなく、結局投与した三日間は、毎日結構な頻度でしゃっくりが発生しては1~3時間は止まらず、寝る時もしゃっくりが止まらず結構苦しい思いをしました。

不眠は見込まれていたため、初日、二日目の夜は睡眠導入剤を貰い、12時になっても全然眠くなかったので早々に飲み、1時半頃にはやっと眠りにつきました。三日目、自宅に帰っても夜あまり眠気が来なかったのですが、あきらめてゴロゴロしてたら2時頃には寝れたので、不眠の副作用も度合としてはそれほど強くないのかなと思いました。

一方、初日、二日目は出ていなかったムーンフェイス症が三日目、自宅に戻った昼頃から少しでてきて、顔が浮腫んで丸みを帯びてました。ただ翌日には元通り戻ったのでその程度の副作用でした。

加えて、自宅に戻った二日後、電気シェーバーで髭を剃ったら頬のあたりから顎下までが膨疹が発生し腫れあがりました。その数日は頬や顎下からその周りに広がって膨疹もでたので、これも副作用だったかもしれません。

筆者の身に実際発生して副作用として気になったのは以上で、説明を受けたような重い副作用は特に発生しませんでした。(副作用には個人差があるので、これしか発生しないということではありませんが経験談として参考にして頂ければと思います。)

 

ステロイド・パルス療法の効果とその後の治療について

①治療の効果について

最後に治療の効果について書きたいと思います。

まず治療直後についてですが、点滴投与後、急に薬が効き蕁麻疹が全くでなくなった、とか、汗が溢れるように出てきた、といった目に見える変化は残念ながらありませんでした。特に三日目の治療直後にシャワーを浴びましたが、シャワーの熱に反応して背中がピリピリきましたし、シャワー後も身体があつく、掌が火照るとともに手の甲や足の甲がピリピリしました。

しかし、退院して普通の生活に戻ると、治療後少し汗の出具合がよくなっており、特に元々汗の出ていた額や腋の下からの発汗量が増えたことから、ピリピリくる蕁麻疹がでる度合いも収まり治療の効果を実感しました。

特に、この冬、治療前は仕事場に行くと部屋の暑さで毎回確実に背中がピリピリしていたのですが、治療後は、手の火照りは発生するものの、汗が出てくるお陰で少しピリっとする程度になり、退院後三日目~七日目までは調子よく、この状態が続けば普通の生活がおくれると幸せな気分になりました。

しかし、そんな簡単に治る病気ではありませんでした。
退院後十日目に朝起きたら嫌な感じがしました。。。

お酒を飲んだ翌日だったのですが、早朝に目が覚めてしまったりで調子が悪く、朝から掌が熱くて身体も熱く、、、シャワーに入ったら結構簡単に、治療前と同じレベルのピリピリがやってきました。。。そして、その日を境にほぼほぼ治療前の状態に戻ってしまいました。

退院時に、今後も引き続き汗を自分でかく習慣をつけるのが、さらなる改善に繋がると先生からお話しもあったのですが、皮膚生検を太ももにやってしまったために、一週間後の抜糸まではジョギングもお風呂もサウナもお預けで、汗をあまりかけず(それでも強引に半身浴はしてましたが)、外の冷え込みも強かった為に汗をかきずらい身体に戻ってしまったのかと思われます。(もしくは単にステロイドの効果が切れただけかもしれません。)

という事で一度のステロイド・パルス療法では寛解しませんでしたので、引き続き治療が必要になりました。

②今後の治療について

退院時、次の外来の予約を入れましたが、大学病院は混んでるようで1か月半後3月中旬の予約でした。それまでの間、50日分の抗ヒスタミン剤(フェキソフェナジン塩酸塩:アレグラ)を処方されたので、それを飲みながら自身で汗かきトレーニングをして経過観測ということでした。

それまでに寛解、もしくは大幅改善すれば、今後は定期的な外来で状態の確認だけとなるようですが、逆に効果が全くでていない、もしくは改善が少しだけということであれば、再度入院して二度目のステロイド治療を行うとのことでした。

ステロイド・パルス療法が一度では効かなかった人でも、数か月ごとに3日間のステロイドパルスを複数回実施することで寛解に至ることもあるようなので、引き続き治療を続けていければと思います。病院も混んでるので入院予約も中々入らないことが想定され、二度目の入院をするとしても5月か6月になりそうです。

大分間隔があくので、汗かきトレーニング(特にサウナ)やその他の方法も積極的に試して、改善の道をみつけたいと思います。引き続き、その後の経過や試した方法をアップしていきますのでお読み頂ければ嬉しいです!

-入院
-, , , ,

Copyright© コリン性蕁麻疹ガイド , 2021 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.